懸賞サイトは朝日マリオン・コム-懸賞 プレゼント、懸賞 応募、懸賞 旅行
2007.3.22(木)更新  美・博ピックアップ
美・博ピックアップ
器に見る日本の心

出光美術館
「志野と織部――風流なるうつわ」
 きらびやかで活気あふれる文化が花開いた桃山時代。やきものの世界でも、日本で最初の「白いうつわ」である志野、緑釉(ゆう)に彩られた斬新なデザインの織部などが美濃(現岐阜県)で誕生し、その後の食器文化に大きな影響を与えた。今展は、国宝1件、重文3件を含む志野と織部の名品約150件を展示し、文様や造形、色彩などに焦点をあてながら、その魅力にせまる。(4月22日まで)

画像 右画像
月次風俗図扇面 高雄観楓(部分)室町時代後期。
「橋」の上でうたげを楽しむ人々(出光美術館蔵)。

織部舟人物文蓋(ふた)物、桃山時代。
南蛮貿易の影響を受けた織部は、円形を基準とする器の常識を覆した(出光美術館蔵)。

 ■志野茶碗 銘 橋姫(桃山時代、東京国立博物館蔵)

 中世以来、中国の白磁や青花磁器などの「白いうつわ」にあこがれてきた日本人が生み出した、独自のやきものである志野。中国の磁器が土の質感を残さない人工的な器であるのに対し、日本では土を「生きとし生けるものの源」ととらえ、その素朴な味わいや赤褐色の焦げなどを生かすことで、器そのものに躍動的な生命力を与えた。

 この茶碗(ちゃわん)に描かれた「橋」の文様にも、日本人独特の感性を見ることができる。「橋」は現世と浄土を結ぶ神聖な場の象徴とされ、絵画や風流(ふりゅう)踊りに興じる人々の衣装のモチーフとしても多く用いられた。そこには、「まだ見ぬ楽園」へのあこがれが浮かび上がる。

 志野に代表される桃山陶器の出現によって、中世まで主に実用のために作られた国産のやきものは、「日本人の精神」を映し出す道具として、より洗練されたものに生まれ変わっていく。

 写真は©Image:TNM Image Archives

(2007年3月22日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

 

美・博ピックアップ バックナンバーへ   全国アート情報へ

サイトマップ |  会社案内 |  朝日マリオン・コムとは |  姉妹メディア |  会員規約 |  個人情報・著作権
asahi-mullion.comに掲載の記事や情報、写真の無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。
Copyright 2007 Asahi Mullion 21. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission.

懸賞サイトは朝日マリオン・コム-懸賞 プレゼント、懸賞 応募、懸賞 旅行