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2007.6.13(水)更新  美・博ピックアップ
美・博ピックアップ
建築家の多様な表現


森美術館
「ル・コルビュジエ展――建築とアート、その創造の軌跡」
 フランス・ロンシャンの礼拝堂の設計や、東京・上野の国立西洋美術館の基礎デザインで知られるル・コルビュジエ(1887〜1965年)。スイスに生まれ、フランスを拠点に活動した「近代建築の始祖」は、絵画や彫刻などを手がける芸術家でもあった。生誕120年を記念する今展では、アトリエなど三つの建築空間を実寸大で再現するほか、絵画や家具、タペストリーなどにも焦点をあて、その創造性を総合的に紹介する。(9月24日まで)

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 サン・ピエール教会(フランス、フィルミニ)。
 60年に建設が計画されたが頓挫。助手らの尽力で、没後40年以上を経た昨年完成した。

 開いた手(模型)、©FLC。
 「あらゆるものを受け取り、与える」ことを意味するモチーフで、しばしば絵画でも用いられた。

 ■赤いバイオリンのある静物、1920年

 1918年、画家オザンファンとともに提唱したピュリスム(純粋主義)は、対象物を純粋な形でとらえ、装飾的要素を廃した幾何学的構成で配置する手法を用いた。上部と側面という複数の視点からとらえた輪郭線を一つの画面に描き込むのが特徴である。

 本作品は、赤いバイオリンとボトル、コップ、パイプ、開かれた本などが卓上に置かれ、赤茶系の抑えた色調だけで構成されている。日用品や楽器といった身近なものを対象物としたのは、シンプルなフォルムの中に、余分なものをそぎ落とした美しさを見いだしたためである。層を成すように同系の色合いを積み重ねることで奥行きを表現し、隣り合うオブジェの輪郭線が共有されることで空間に流れるような動きが生み出されている。

©FLC

(2007年6月13日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

 

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