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2007.10.3(水)更新  美・博ピックアップ
美・博ピックアップ
古画ふまえ自由な表現へ


板橋区立美術館
「谷文晁とその一門」
 江戸時代後期、民間画壇で活躍した絵師、谷文晁(1763〜1840)。狩野派が幕府の御用絵師として栄華を誇る一方で、枠にとらわれず、様々な画風を取り入れながら幅広い作品を残した。文晁を軸に、門人のうち21人の作品をあわせて紹介し、文晁が江戸画壇にどのような影響を与えたかを探る。(10月21日まで)

 喜多武清「秋草図屏風(びょうぶ)」
琳派の影響がみられる。

 谷文一「玉津嶋・明石浦・住吉浦図」(部分)。
やまと絵風の作品。

■谷文晁「泉声松韻図」、秋田市立千秋美術館蔵

 険しい岩山、かすみに煙る松林、滝の流れ落ちる音が聞こえそうな幽谷−−。ふもとに中国風の装いをした二人連れが描かれており、中国の風景を題材にしたものとわかる。南宗画のやわらかな描写、北宗画の鋭い輪郭線を融合させた「寛政文晁」と呼ばれる作品だ。

 中国古画を熱心に研究し、四条派、土佐派、洋風画などあらゆる画風を織り交ぜ、画業は目まぐるしく変遷し続けた。門人にも「古画を模写し、極めたら独自の画風を確立すべし」と説いた。文晁の教えは、自身をまねることは強要せず、それぞれの個性を尊重するものだった。

(2007年10月3日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

 

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