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2007.12.26(水)更新  美・博ピックアップ
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美・博ピックアップ
愛の画家が描いた少女


Bunkamuraザ・ミュージアム
「アンカー展−−故郷スイスの村のぬくもり」
 19世紀スイスの写実主義の画家、アルベール・アンカー(1831〜1910)。1年の大半を芸術の中心地パリで過ごしながらも、モチーフとして選んだのは常に故郷インス村の情景だった。子どもや老人を題材に、素朴な日常の中にある幸福な瞬間を穏やかに描いた「国民的画家」。その画業を、油絵を中心とした100点余りで、日本で初めて本格的に紹介する。(1月20日まで)

 「ベッドの中の二人の子供」(1891年)。
真剣な表情をとらえた作品が多い中で、カメラ目線と言いたくなる笑顔。

■「髪を編む少女」(1887年)

 アンカー・ガール−−金髪で、質素な衣服をまとった純朴な少女を、スイスでは今でもこう呼ぶという。「失われた楽園」の象徴である子どもの姿を、アンカーは生涯を通じて描き続けた。フェルメールを思わせる構図のこの作品でも、主眼はあくまで人物にあった。クローゼットやいすはあえて暗く描かれ、集中した表情の少女のみが引き立つ。

 名声よりも誠実な人間であることを望んだ「人間愛の画家」。子ども一人ひとりの人格を見つめ、大勢が登場する作品でも、それぞれの個性を細かな筆致で丁寧に描き出した。

 写真はいずれもビンタートゥーア芸術文化歴史財団蔵

(2007年12月26日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

 

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