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2009.7.29(水)更新  美・博ピックアップ
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美・博ピックアップ
美を愛するもの同士の交流


永青文庫
「白洲正子と細川護立」
 白洲正子(1910〜98)と細川家16代当主・細川護立(もりたつ)(1883〜1970)の交流を美術品でたどる催しが、東京・目白の永青文庫で開かれている。幼少時から親しんだ能を始め、日本の美術工芸や文化全般について数々の随筆を著した正子は若かりしころ、芸術に造詣(ぞうけい)が深くすぐれた美術品収集家だった護立のもとに通い、審美眼を養った。今回は、重要文化財を含む細川家のコレクションのほか、護立のセンスとの対照も見て取れる、正子が手元に置いていた能面や交わした書簡など約60点を展示する。(9月13日まで)

伝般若坊作「般若」(左)と「老女」(右)=いずれも室町時代
■三彩宝相華文三足盤(さんさいほうそうげもんさんそくばん)(中国・唐代、8世紀)

 遠つ世のいかなる工(たく)み宝相華
   かく鮮やかにここにのこせる

 展示品に添えられた歌は、器から着想した正子が詠んだ。貴族の墳墓の副葬品で、国の重文。中央の文様が、様々な花の美点を集めた空想の花・宝相華だ。当時の技術では焼きの段階で色が混ざってしまったが、溝をつけ文様を鮮明にした。名工の作と推測される。

 護立の所蔵品は体系的で、能面=写真上・左=も唐三彩も一級品ぞろいだったが、正子は使い込まれた能面=同・右、武相荘蔵=といったものの中に個性を感じ、美を見いだした。正子の随筆や互いの書簡からは、価値観を大きく違えながらも、美を愛するもの同士の年齢を超えた親しい交流を感じる。

 (2009年7月29日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

 

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