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2009.3.25(水)更新  習って美学

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フレスコ画
「鮮度」が命 時間との戦い
フレスコ画
削る際、画面に手をついてしまいがち
 「崖女(がけじょ)」。フレスコ画教室の講師、大野彩(みさお)さん(55)のかつてのあだ名だ。大野さんは、「壁に描く」フレスコ画のスケールの大きさに心をふるわせ、世界各地の崖を訪ね歩いては大作を手がけてきた。

 石灰を下地に描くフレスコ画は、「フレッシュ」を意味するイタリア語が語源。バチカンのシスティーナ礼拝堂にあるミケランジェロの天井画「天地創造」や壁画「最後の審判」はその代表格だ。

 以前は油彩を描いていたという受講歴半年の60代男性も、大画面の美と迫力に魅せられた。「石灰が乾くまでのフレッシュなうちに描くフレスコ画は、一度描き始めたら途中で止められない。一気に集中しなきゃならないのが面白いんです」

 この日は「ズグラフィート」という技法のレッスンをしていた。れんがの上に、赤茶に着色した石灰モルタルと白い石灰モルタルを塗り重ねる。ある程度乾いたら下絵を描き、それに沿ってヘラやカッターなどで表面の白い部分を削り取り、下の層の着色部分を出すことで図案を描く技法だ。翌日には石灰が固まり、やり直しはきかなくなる。

 壁面だけでなく、吸水性のあるものを土台に使えば小さな作品も作れる。しかし、小さな画面だと実物大の崖は描けない。さて、大野さんはどうしたのだろう。

 「崖は卒業。今では花も描いています」

◇         ◇

 問い合わせは、東京都大田区山王1の31の2のMBF、壁画LABO(TEL090・4386・1555)

(2009年3月25日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

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