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2007.7.11(水)更新  アートな仕事人

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音声ガイド
 
作品との「対話」を手助け
照明演出
 作品をみつめ解説をチェックする宮崎さん。サントリー美術館「水と生きる」展は8月19日まで(展示替えあり)
 サーッという雨音に、心地よい声が続く。「突然の雨に見舞われ、大きな屋敷の門のわずかなひさしの下に、たくさんの人々が肩を寄せ合っています」。東京・六本木のサントリー美術館。江戸時代の町絵師、高嵩谷(こうすうこく)の「雨宿り図屏風(びょうぶ)」の前に立ち、ボタンを押すとヘッドホンから解説が流れる。

 「知識を少し与えられただけで、その作品の世界がどんどん見えてきます」。年間30本以上の音声ガイドを製作するアートアンドパートの宮ア純安さん(46)はそう話す。

 展示の流れに沿って作品を解説する音声ガイドが日本に入ってきたのは90年代中頃だ。当初は「解説を与えるのは邪道」「作品の前で立ち止まられたら困る」などといった否定的な反応が多かった。その後、「展覧会をより楽しむためのもの」という認識が広まり、今では来館者の2割ほどが利用する展覧会も少なくない。

 図録を読み上げるような単純な解説ではない。学芸員と打ち合わせ、「ここだけの話」も交えて脚本を練る。専門用語には説明を加える。例えば「印象派」という言葉なども、知らない人は多い。来館者の目線で疑問を見つけることに心を砕く。

 世界中の美術作品から恐竜の化石まで、同社が担当する分野は幅広い。様々な分野を勉強して展覧会の神髄に迫ってゆく作業は、もともと美術が好きだった宮アさんにとって、「本当に楽しい」仕事だ。

 美術は限られた人のものではない。若い人や子どもたち、より多くの人に親しんでもらいたいと願う。「音声ガイドを通じて、来館者が作品と対話する手助けができればうれしいです」

(2007年7月11日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

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