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2007.9.5(水)更新  アートな仕事人

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画廊オーナー
 
信じ励まし「原石」磨く
長谷川さん
 銀座・日動画廊で展覧会の準備をする長谷川さん。次回は「流政之展」(9月7日(金)〜21日(金))
 東京・銀座の大通りに、赤いれんが造りの重厚な建物が立つ。創業79年の歴史を持つ、洋画を中心に扱う日動画廊だ。

 絵画の売買のほか、年30本前後の企画展を催す。華やかな仕事のようだが、同画廊副社長の長谷川智恵子さん(63)は「仕事のほとんどは雑用です」と笑う。会期の設定から作品や額縁の選定、搬入方法の指示まで、細かな作業を次々にこなす。

 学生時代からの恋愛の末に結婚した相手が、たまたま日動画廊の創業者の息子だった。「大会社の社長夫人よりも、共働きの商店のおかみさんになりたかった」という長谷川さんは、子育てが一段落してから画廊を手伝いはじめる。女性が軽んじられがちだった日本より動きやすいだろうと、主に海外交渉を任された。今でも年に10回は海外出張し、現地の美術館から作品を借りたり、日本人作家の展覧会を催したりする。結婚当初銀行員だった夫は、現在、同画廊の社長を務め、国内を軸に担当している。

 画商は作家が描いた作品を世の中に紹介する仲介人のような職業だ。作家がスランプに陥った時は、話を聞いたり激励したりして、再び創作に向かえるよう支える立場でもある。そのためには何よりも信頼関係が大切だ。大事なのは「相手と直接かかわること」。そのために独学でフランス語を勉強するなど、地道な努力を重ねてきた。

 日本の作家を海外に紹介したり、逆に日本で外国人作家の展覧会を催したりと、文化交流の橋渡し役も務める。「作品はただの商品ではなく、無限の可能性を秘めた原石です。それを掘り出したり磨いたりして宝石にするのが、私たちの役目です」

(2007年9月5日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

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