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2007.9.19(水)更新  アートな仕事人

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恐竜模型作家
 
少年時代の感激を形に
荒木さん
 東京都港区のギャラリーで。荒木さんの模型は、東京・上野の国立科学博物館にも展示。
 雄たけびをあげるティラノサウルス、大地をずっしりと踏みしめるトリケラトプス……。都内で開かれた、造形作家・荒木一成さん(46)の個展会場に並ぶ恐竜模型は、実物の10分の1ほどの大きさだが、今にも動き出しそうな迫力でせまる。

 のろまな生き物とされていた恐竜が実は活発に動き回っていたという説を、本で読んだのは中学生の時。「かっこいい!」と感激し、理想の恐竜像を求めて模型作りに没頭した。

 短大卒業後は針きゅう師として病院に勤めた。趣味が仕事に転じたのは、ある雑誌に自作模型を投稿したのがきっかけ。精密でリアルな作品が評価され、恐竜特集の連載を任されるようになる。博物館からも制作依頼が舞い込むようになった。職場から帰宅後、睡眠を削って深夜まで作業することもたびたびあったが、約1年前に病院を退職し、制作に専念している。

 福井県立恐竜博物館や群馬県立自然史博物館に展示されているものも含め、これまでに500体ほど作った。高い評価の背景には、骨格を重視する姿勢がある。「実際見た人がいないからこそ残された化石や研究が重要です」。博物館の骨格標本や図鑑の復元図に基づいて、体の芯を針金と発泡スチロールで作り、粘土で肉付けする。皮膚の細かいしわは、ゾウやサイを参考にへらで切り込みを入れる。

 実物を忠実に復元するのはもちろんだが、恐竜に魅了された少年のころの感覚を今も大切にしている。肉食だったら憎々しげに、草食は穏やかな表情に。ドラマ性のある作品世界を目指す。かつての自分がそうだったように、「こんな生き物が実在したんだ、という感動を味わってもらえたら最高ですね」。

(2007年9月19日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

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