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2007.9.26(水)更新  アートな仕事人

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博物館学芸員
 
保存と展示、両立に苦心
今井さん
 五つの建物がある東京国立博物館。平成館考古展示室で
 「同じ展示のように見えるかもしれませんが、毎週何らかの作品が入れ替わっているんです」。東京・上野の東京国立博物館で平常展を担当する、今井敦さん(46)はそう話す。

 同博物館では常時3000件前後の作品が展示されている。今井さんは、各分野の研究員が立てた展示計画をもとに、約11万件ある収蔵品や寄託品の中から1年間の予定を立てる。平常展は、特別なテーマがある企画展とは違って、いつ来ても日本美術全体の流れがわかるような教科書的な展示が求められる。予備知識がない人でも入りやすいようにと、04年には、それまで分野別だった並べ方を、縄文時代からの時代順に変えた。

 最も気を使うのは、作品の保存状態だ。日本や東洋の美術作品は、繊細な材質が多いため、長期間展示することができない。浮世絵版画などは4週間光に当てれば、1年間は休ませないといけないと言われる。作品をよい状態に保つことと、より多くの人に見てもらうことの両立に頭を悩ませる。

 平常展というと、いつ行っても同じと思われがちだが、最新の研究結果が反映される場でもある。評価や位置づけができていない収蔵品は、常に担当者によって研究が進められている。時代によって作品の評価が変わることもある。こうした地道な研究の成果は、平常展の場で最初に伝えられることが多い。

 今井さんの本来の専門は東洋工芸だが、この仕事では専門外の作品についても把握していなければならない。研究との掛け持ちは大変だが、博物館の本来の魅力を知ってもらえるのは平常展だと感じている。「収蔵庫に入って作品を選ぶ時、責任の重さとやりがいを感じます」

(2007年9月26日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

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