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2007.11.7(水)更新  匠の巧

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かざりかんざし
 
黒髪に映える花鳥風月
三浦さん
 彫金は自然の躍動感を生み出すための要の作業だ
 小さな花や蝶(ちょう)のかざりがかすかに揺れて鈴のような可愛らしい音を鳴らす。金、銀、真鍮などでできた錺簪(かざりかんざし)が栄えたのは江戸後期。これを現代に伝えるのが、東京都墨田区「かざり工芸三浦」の三浦孝之さん(40)だ。

 糸のこできった金属板に、彫刻を施し、金づちで形を打ち出していくと、無機質な1枚の板がみるみるうちに風に揺れる花、飛び立つ鳥に生まれ変わる。古くから花見には桜に酒樽(さかだる)、夏には涼しげな流水と、様々な意匠が使われた。漢字の「心」に鍵がぶら下がった簪は「心変わりしない」という意味で、男性から女性に贈られた。「小さな飾りの中に物語性や日本人の季節感、粋なユーモアがある。それが魅力です」

 歌舞伎や日本舞踊で日本髪にさす豪華な簪だけでなく、普段の生活の中でも使ってほしい。そのためブローチとしても使えるよう取り外し式にしたり、洋服にあうシンプルなデザインにしたりと工夫も凝らしている。

 若いカップルが「かわいい」と簪を手にする光景も見かける。「どんな女性でも髪にさすとあでやかな雰囲気になりますね」

 三浦さんの作品は一万円台から。東京都新宿区下落合2の19の21、「花想容」(問い合わせは03・3565・3265)で。
かざりかんざし
 ◇ものづくりの伝承に息づく、技と美の世界を紹介します。

(2007年11月6日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

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