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2007.12.12(水)更新  匠の巧

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押絵羽子板
 
邪気をはねのけ、新年を
村田さん
 立体感を出すため、中に木を押し入れるなどの工夫を凝らす。
 歌舞伎の名場面を模した押絵(おしえ)羽子板。豪華絢爛(ごうかけんらん)な衣装をまとい、今にも板から飛び出してきそうなほど立体的で、本物さながらの華やかさがある。江戸時代、好きな役者が描かれた羽子板は、ブロマイドのような存在で庶民に愛されていた。

 羽子板生産が盛んな埼玉県春日部市にある「まいづるや」3代目・村田勇さん(59)の工房では、年末の羽子板市に向けた制作が終盤を迎えていた。

 代々受け継がれている下図でボール紙を型取りし、パーツ分けされた型に綿を入れ、艶(あで)やかな布を貼(は)る。職人に絵を描いてもらった特注の布を使うこともある。パズルのように型をあわせ、専門の面相師が描いた顔を組んで仕上げる。板に釘(くぎ)で打ち込み、装飾を施したら完成だ。

 すべてが一点もの。「振り袖」と名付けた現代風なものや、ネコやウサギをあしらった18センチ程度の作品は、村田さんのアイデアから生まれた。形見の着物などを使うオーダーメードを頼まれることもある。

 「邪気をはね(羽根)のけ、福をもたらす」という意味を込めた正月の縁起物として、現在も人気だ。「よく見比べて、納得の一点を選んでほしい」

    ◇

 村田さんの作品は5千円から。17日(月)〜19日(水)、東京都台東区浅草2丁目の浅草寺で開かれる「羽子板市」で販売。

(2007年12月12日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

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