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2008.1.9(水)更新  匠の巧

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江戸からかみ
 
伝統意匠を新鮮に表現
長岡さん
 幅1尺のはけで一息に線を引く
 柿渋で染めた和紙に、雲母(きら)で描かれた草花や光琳波(こうりんなみ)が光を受けてほのかに輝く。縞(しま)模様の微妙な太さの違いに、手描きの味わいが宿る。

 和紙に様々な装飾をほどこしたからかみの歴史は、平安時代に中国から伝わった紋唐紙(もんからかみ)を模したことに始まる。中世以降は京都を中心に作られ、ふすまやびょうぶに用いられた。近世に入り、江戸に来た職人が独自の技法を発展させ、「江戸からかみ」と呼ばれるようになった。

 からかみの代表的な装飾法は版木の上に雲母の粉末や胡粉(ごふん)をふるい、和紙をあてて文様を写し取る木版刷りだ。江戸ではさらに、手で紙をもんでしわをつけたり、金銀の箔(はく)を蒔(ま)いたりする多様な表現が加わった。

 十代でこの道に入った長岡光世さん(73)は「昔ながらの文様でも、背景の色で印象は大きく変わる。組み合わせ次第で、新しい表現がいくらでもできるんです」と話す。

 その表現の懐の深さは、今も色あせることがない。最近では個人宅の間仕切りや照明、料亭の内装など、インテリアに幅広く用いられ、現代の空間を粋に、優しく彩っている。

    ◇

 江戸からかみは東京都台東区東上野6の1の3、東京松屋ショールーム(TEL03・3842・3785)で展示販売。ふすま1枚の大きさで約1万円から。

江戸からかみ

(2008年1月9日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

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