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2008.2.6(水)更新  匠の巧

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東京琴
 
思いが紡ぐ美しい音色
川田さん
 カンナ、ナイフ、ノミなど様々な道具を使い分けて作る。
 古代から楽器として親しまれてきた琴には、伝統工芸品というもう一つの顔がある。胴体となるキリの木目。飾りに凝らされた意匠。「一つとして同じ琴はない」と、埼玉県に工房を構える川田浩和さん(34)は言う。

 木目の出方を考えて慎重に挽(ひ)かれたキリを買いつけ、まずは表面と裏板を削る。半紙1枚分の厚さの違いが木目にも音色にも影響を及ぼす、職人の勘がものを言う工程だ。はり合わせ、より美しい木目を出すため表面をコテで焼いたら、次は飾り。表面左側を装飾する「柏葉」、漆や金粉で絵や紋を描いて右の側面にはめこむ「口前」と「舌(ぜつ)」、支えとなる「猫足」。どれも独立した工芸品のように細やかだ。

 胴体にも飾りにも古くから伝わる型があるが、作り手の個性が微妙な違いを生む。師匠である父・仁昭さん(66)を「超えられない壁」と仰ぐ浩和さんも、柏葉や猫足は「その方がきれいだと思うから」と、父にはない丸みを持たせて作る。

 「一番大切なのはやはり音色。作る人の気持ちが表れますから、最初から最後まで正確に、丁寧に作ることです」

 美しい音色は、そんな職人の思いに支えられている。

    ◇

 川田さん父子の作品は小売店を通して注文販売。詳細は埼玉県春日部市の工房(TEL048・736・2145)へ。

東京琴

(2008年2月6日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

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