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2008.2.13(水)更新  匠の巧

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江戸筆
 
書き味決める毛の配合
亀井さん
 毛の元を麻糸で縛り、コテで焼き付ける
 書の展覧会があれば、愛知までも出かけていく。「かすれや文字の緩急を見れば、どんな筆で書かれたのか分かるんです」。江戸筆を作り続けて33年になる亀井正文さん(58)は笑う。

 読み、書きが一般に広く普及した江戸中期から、筆記用具として親しまれた。いま手がけるのは書道、日本画、工芸用など950種以上。書道なら行書か楷書(かいしょ)か、また使う人の腕前によっても筆は変わる。

 その違いを決めるのは毛だ。山羊毛(さんようもう)や馬毛、ミンクの毛などからメーンを決め、こしの強さや厚みなど足りない要素を「隠し味」として加える。どの動物のどの部分の毛を、どれだけの長さと量にして合わせるのか。その配合の妙は素材を熟知した上での感性だと、亀井さんは言う。

 猟師や農耕馬が減り、素材が手に入りにくくなった。しかしキューティクルのない合成繊維を使っては墨持ちが悪くなってしまう。必要な毛が集まらず、完成まで10年かかることもある。それでも辛抱強く待ってくれる愛用者がいる。「それが新しい1本を生む励みになりますね」

    ◇

 亀井さんの筆は細筆1300円、太筆4000円から。「筆工房亀井」の電話(TEL03・3996・5046)か、ホームページ(http://www.edofude.co.jp)で注文を受け付ける。

江戸筆

(2008年2月13日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

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