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2008.3.26(水)更新  匠の巧

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手ぬぐい
 
技が生み出す無限の彩り
阿部さん
 糊で塞ぎ止めながら、染料を流していく
 幅33×長さ90センチほどの真っさらな布。そこに職人技で独特の意匠を加えると、手ぬぐいになる。使い勝手万能で、老若男女問わず人気が高い。「ほんわかした温かみがうけているのかな」。鮮やかな意匠を染め付けながら、東京都足立区の旭染工の2代目・阿部晴吉さん(60)は笑う。綾瀬川に沿うように建てられた工場で、年間百万枚以上を生産しているという。

 30〜40枚分の布を重ねて、上からたっぷりの染料を注ぐ。すると柄の輪郭がゆらぎ、優しい意匠が浮かび上がる。風合いを生み出しているのが、「注染(ちゅうせん)」という日本独自の染め方だ。4種類の染料を使って、無限に色を作り出す。2色を同時に使うことで濃淡を出す「ぼかし染め」は、長い年月で培った手の感覚と勘が頼り。プリントや中国産では真似(まね)できない。

 5工程ほどの持ち場をそれぞれベテランの職人が担当する。「最近は若い職人も増えていますよ」。25人前後が働く工場の奥には、跡取り息子の晴徳さん(31)の姿も。「物干し伊達(だて)」と呼んでいる屋外の反物干し場では、一反布が風を受けて気持ちよさげにそよいでいた。

    ◇

 旭染工の商品は「戸田屋商店」(TEL03・3661・9566)で取り扱い。三越や東急ハンズで販売している。「小紋柄手拭(ぬぐ)い」840円から。

手ぬぐい

(2008年3月26日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

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