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2008.4.2(水)更新  匠の巧

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東京手描友禅
 
一点ものの魅力を信じて
小倉さん
 ライフワークである槙(まき)のモチーフを仕上げる
 江戸中期に京都の絵師、宮崎友禅斎が創始したといわれる友禅染。もち米などで作る糊(のり)で輪郭を手描きし、内側を筆やハケで塗り染める技法により、細やかな模様が可能になった。反物をキャンバスにして職人が描く、いわば究極の一点ものだ。

 祭り、雪だるま、ペンギン、SL、要望があればテディベアまで。東京・高田馬場にアトリエを構える小倉貞右(ていゆう)さん(65)いわく、モチーフは森羅万象だ。下絵、糊置き、友禅さしと、気の遠くなるような手作業で細密な模様を描き出していく。

 「私の役割は、着て出かけた時、人にほめられるような着物を作ること。手は抜けません」

 着物を着る人は少なくなった。先行きへの不安はあるが、信念を持って役割を果たしていれば道は開けてくると話す。息子の隆さん(31)にも、「この仕事はいいぞ」と説き続けた。

 その隆さんが2年前、脱サラして弟子入りした。それまで色のついた反物があると思っていたほど着物に縁がなかったが、今では「友禅は本当にいいものを探している人がたどり着くところ」。そんな顧客に認められたい一心で修業に励んでいる。

     ◇

 着物は18万9千円、帯は10万5千円から。5月21日(水)〜27日(火)、松屋銀座(TEL03・3567・1211)で開催される「小倉貞右作品展」で実演販売。

東京手描友禅

(2008年4月2日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

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