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2007.9.4(火)更新  味の地球儀@tokyo

 
 ポルトガル
バカリャウとシーフードの煮込み バカリャウとシーフードの煮込み
 ダシであっさり、和食風
 
 
桜庭さん
 アルバムを片手に、思い出を語る桜庭さん=撮影・宗田育子
 和食の代表のような「天ぷら」は、南蛮料理がもとになっていると言われている。「ポルトガル料理が日本料理のDNAに入り込んでいる可能性はあるよね」。この店を含め国内で15店のレストランを経営する会社の代表、高橋世輝さんが言う。「欧州を旅していて日本食が恋しくならないのは、この国だけです」

 タコにイワシ、タチウオなど、日本でもなじみの魚介類をよく食べる。中でも「国民食」と言われるのが、塩漬けの干しダラ(バカリャウ)だ。大航海時代に保存食として重宝され、いまも食習慣として残る。いため物には身を裂き、煮込みには角切りにして使う。細かくほぐしてサラダやコロッケに、切り身はグリルで。さまざまに形を変えて使われ「1年365日、毎日食べられる」と言われるほど、レシピは豊富にある。

 その一つ、「バカリャウとシーフードの煮込み」は、エビやアサリ、野菜と一緒にいため煮したもの。アサリから出るダシと塩、オリーブオイルだけのあっさりとした味に、少量のコリアンダーがひきしめ役として加わる。日本人の口に合うようにアレンジしなくても舌になじむのは、バターやクリーム、コショウすらあまり使わない、この味付けにありそうだ。

 予約帳はいつも真っ黒という盛況ぶり。1日には、丸の内に4店舗目がオープンした。高橋さんいわく、「ポルトガルのレストランをやってみて分かったのは、ファンが意外と多いってことです」。

 店長の桜庭隆之さんも、その一人。会社員を辞め、念願の留学を果たした後、ポルトガルとのつながりを求めて4年前から働き始めた。

 留学時代、海辺で魚を開いて干物にしている風景に出会った。「それを炭で焼いて食べるところなんて、日本とそっくり」。ただし、日本酒じゃなくてワインとですけどね、と笑う。料理が終わってくつろぐお客さんには、その頃のアルバムを見せることもある。「話し終わった後に『で、いつ行きますか?』と聞くのが、趣味ですね」

 【マヌエル・コジーニャ・ポルトゲーザ】
 東京都渋谷区松濤1丁目(渋谷駅、TEL03・5738・0125)。午後6時〜10時半ラストオーダー。ランチの営業もある。(月)休み。バカリャウとシーフードの煮込み1800円。タラのコロッケ630円。ほかに、四谷店、高輪店、丸の内店がある。
(2007年9月4日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

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