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2007.9.18(火)更新  味の地球儀@tokyo

 
 シリア
ドルマ ドルマ
 酸味広がる「王様」の煮込み
 
 
アルクードさん
 アラビアンコーヒーの作法も丁寧に教えてくれるアルクードさん=撮影・宗田育子
 とんがり帽子をかぶったようなタジン鍋。その「帽子」をとると、たっぷりと注がれた白いソースから湯気とともにミントと酸っぱい香りが立ち上る。自家製ヨーグルトのソースで煮込まれたのは、ひき肉をつめたウリ科の野菜、ズッキーニだった。

 料理名は「ドルマ」。ナスやトマトなどの野菜に肉や米を詰めてて煮込む。中央アジアから北アフリカまでの広い地域で食べられているが、ヨーグルト味はシリア流だという。

 「ズッキーニとヨーグルトは相性がいいため、特に『王様のドルマ』と呼ばれています」

 東京・池袋にあるシリア料理「パルミラ」のオーナーシェフ、アルクード・イブラヒムさんの自信作だ。

 フォークで崩すと中から粗くひいたマトンと松の実、タマネギがのぞく。皿にとりわけてヨーグルトソースをかけて食べる。ニンニクの香りも混じり合い、口に運ぶ手が止まらない。

 ドルマといえば「ラマダン」(断食月)の食卓を思い出す、とアルクードさん。イスラム教徒は約1カ月間、日の出から日没まで食事をとらずに過ごす。朝から手間をかけて用意した料理を夜、20〜30人の一族で囲む。「毎日がパーティーみたいで楽しいんです」

 食後には本格アラビアンコーヒーがおすすめ。シリアから輸入する香辛料のカルダモンが入っていて香り高い。細かくひいたコーヒーの粉はカップの底に沈殿するので、上澄みだけを飲む。口の中をさわやかに潤してくれる。

 ドルマは野菜、詰める具、煮込むソースの組み合わせが豊富にある。トマトソースで煮るナスやピーマンには細かいひき肉とごはんが入る。具によってソースの味付けもかえる。現在、ドルマを味わうには予約が必要。下ごしらえに時間がかかるためだ。

 「ドルマは1人で食べるものじゃない」とアルクードさん。シリアの「大家族の味」を体感できる一品だ。

 【パルミラ】
 東京都豊島区池袋2丁目(池袋駅、TEL03・3981・8293)。午前11時半〜午後3時(平日のみ)、5時〜11時ラストオーダー。ドルマは2人前2500円前後(種類、季節により変動あり)。要予約。シリア風の水ギョーザ・シュシュバラック1200円、シシカバブ3種1000円。
(2007年9月18日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

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