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2008.3.11(火)更新  味の地球儀@tokyo

 
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 朝鮮半島
神仙炉 神仙炉
 宮廷料理で「王様」気分
 
 
庄田さん
 「私の食のプライドは韓国にあります」と話す庄田さん
 赤と緑色のピーマン。黄色の薄焼き卵、黒ごまを混ぜて焼いた卵の白身、焦げ茶色の牛肉。色鮮やかな材料を細長く切って、エビと牛肉、大根でだしをとったスープの上に放射線状に並べる。クルミや松の実、ギンナンをあしらった華やかな鍋「神仙炉(シンセンロ)」。朝鮮王朝時代の宮廷料理の代表格だ。

 スープはやさしい甘みがあり、繊細な味わい。この時代、各地から献上された食材で最高の料理人が研究を重ね作りあげた。「韓国の料理は焼き肉や辛いものだけではないんです」。韓国会席「百済」のオーナー、庄田雅恵さん(52)は話す。

 約30年前に韓国から日本に嫁いできた。都内で86年、焼き肉店を開店。88年のソウル夏季オリンピックをきっかけに、焼き肉ブームの波にのった。さらに、02年の日韓共催サッカーW杯、ドラマ「冬のソナタ」のヒットで、韓国食に注目が集まり、チヂミ、チゲ、チャプチェ、トッポギなど家庭料理の名前も知られるようになった。

 「もっと祖国の料理の奥深さを知ってほしい」。そんな思いから、韓国人料理人4人と昨年7月、伝統的な宮廷料理を現代風にアレンジした店を開いた。

 朝鮮半島に唐辛子が伝来したのは17世紀初めといわれる。このため、宮廷料理の特徴は、味が薄く辛くない。香りや風味を補うためにネギ、春菊、セリなどの香味野菜を使ったり、塩辛で味付けしたり。肉や野菜を細切りにして皮で包む九節板(クジョルバン)、彩り豊かな野菜をのせたエビ焼き、チュク(おかゆ)、肉や海産物に衣をつけて焼いたジョン−−。「薬食同源」の思想に基づく伝統料理は、現代の韓国でも接待の場や祝いの席で食されることが多い。

 東京・新宿。路地裏の一軒家の明かりが、街路樹に囲まれた石畳に映える。「百済」は、空き家になっていた築約50年のアパートを韓国風に改築した。庄田さんは「ここに来るお客様はみなさん、私にとって『王様、王妃様』なんです」と笑う。

 【韓国会席 百済】
 東京都新宿区歌舞伎町1の1の3(新宿駅、TEL03・5291・1585)。午後5時〜午前4時((日)(祝)は午後11時)ラストオーダー。神仙炉鍋(2〜3人前)3990円、車エビ五色宮廷蒸し1575円などのほか、2人前からのコース料理は、10品3675円、12品4725円、14品5775円の3種類。
(2008年3月11日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

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