五十三次 京三條橋
江戸・日本橋から約500キロ、東海道五十三次の終着点は京の玄関口・三条大橋。東山や八坂の塔を背景に、頭に薪をのせて売り歩く大原女、茶筅をさした竹棒をかつぐ茶筅売り、衣を頭にかぶった被衣姿の高貴な女性が行き交う。
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プログラマーや建築家、音楽家など、多分野の専門家で構成される集団、チームラボ。テクノロジーを駆使したデジタルアート作品を通じて、アートと人との新たな関係性を追究している。
128平方メートルの鏡張りの空間に、無数のLEDライトがつるされた本作。鑑賞者がスマートフォンで専用ページから操作を行うと、輝き方が刻々と変化する。
「視覚と身体の実験的作品。新しい体験につながれば」とチームラボ担当者。実際に空間の中に佇(たたず)むと、全身が光にのまれ、「見ている」という意識だけが存在するかのような感覚に陥った。デジタル技術が、作品を「体感する」という鑑賞法を可能にしている。