芦ノ湖を前に作家物の器で
箱根・芦ノ湖畔に88年、現代日本画専門の成川美術館が開館した。収蔵点数約4000点。館主の成川實さんが一つひとつ大切に集めた山本丘人、平山郁夫らの名画がそろう。現代の美術館としては珍しい和風建築。柱を省いたワイドな長さ50メートルの展望室からは芦ノ湖と富士が目の前に広がる。
その展望室にティーラウンジ「季節風」はある。いすとテーブルがイタリア製というしゃれた空間でぜいたくな時間に包まれ、お茶や甘味が楽しめる。
器はすべて作家に特注というこだわりよう。特にアイスクリーム(500円)などに使われるのは、箱根の四季の移ろいをガラスに閉じこめた故石井康治の作品=写真。季節の花に見立てた和菓子付きの抹茶セット(1000円)は、けりろくろと薪窯で制作した陶芸家三上亮の素朴な陶器で供される。ゆっくりとお茶を頂きながら、心地よい季節の風を感じてみてはどうだろうか。