「わ〜、かわいい」。日本橋高島屋「ポアンドジュウル」(TEL03・3211・4111)の前では、客の足が自然に止まる。ガラスケースに並ぶのは彩り鮮やかな縦横3.5センチのフィンガーフード。「ロブスターシュー」や「ミニバーガー」、「鴨(かも)のタルト」(各250円)など=
写真=計16種。「パンの上に具をのっけただけのカナッペとは違うでしょ。どれも一品料理を凝縮したものです」と社長の田口啓司さん(53)。
フランス料理のシェフだった田口さんは22年前からケータリングサービスを始めた。「着飾った女性たちが、両手いっぱいにコップや紙皿、箸(はし)を持っている立食パーティーを何とかしたくて。『箸いらず』の料理を考えました」。後にアパレル業界を中心に、パーティーのコーディネートを任されるように。著名なデザイナーの近くにいたことが、商品の色づかいに影響を与えたという。
デパ地下での売り場はここだけ。「お呼ばれした時、ワインと一緒に持って行くと『おしゃれね』って株が上がるんです」と高島屋広報の三尾まゆみさん。
目で楽しんだ後、おちょぼ口で食べてみた。味がしっかりとしていて、口の中に余韻が残る。小さいながら、記憶に残る「料理」だ。