1919(大正8)年に創業した大阪に本店を構えるカステラ屋「長崎堂」。3年前に「新しいカステラを」と立ち上げた新ブランド「黒船」が、7月4日まで期間限定で松屋銀座(TEL03・3567・1211)に東京初出店している。
どこか懐かしい味がする「ポンタ ラスキュ」(写真、100グラム、630円)は、食べやすいサイズにカットしたカステラを、オーブンで2度焼きしたラスクだ。素材は卵、砂糖、小麦粉、水あめのみ。保存料や添加物は一切使わない。ラスク独特のサクサクとした食感で、口に入れるとす〜っと溶けていく。カステラの風味を損なわないよう、オーブンから出すタイミングは長年培われた職人の勘で計る。
今回、百貨店では大々的な宣伝をしていないにもかかわらず、早くも流行に敏感な若い女性に受けているという。数年前に催事で長崎堂のカステラを知り、その味にほれ込んだバイヤーの始閣理子さんは、念願の出店に「7年越しの夢がかなった」と喜ぶ。
皮に黒砂糖と餅粉を入れて焼いた「黒どら」(1個168円)も人気だ。老舗(しにせ)のカステラ屋の枠にとらわれない商品は、自ら全国を歩き、菓子研究に熱心な社長の妻・荒木志華乃さんのアイデアから生まれるという。