愛すべき日本人男性。そのひとりは、「男はつらいよ」の寅さん! 日本に来たばかりの頃、映画を見てひと目で好きになりました。
彼のユーモア、バガボンド(放浪者)的生き方、他人のことに一生懸命で利己主義とは正反対なところ。すぐ怒ったり、すねたりする素直さもかわいい!
そして何より魅力的なのは、自由を愛しているところ! 堅実な暮らしにあこがれて働いてみても、意中のマドンナといい雰囲気になっても、結局は自由を選んで旅に出ます。自由と結婚している(!)私にとって、寅さんは心の友なのです。
寅(トラ)とドラ、名前も似ているでしょ? 映画の中で、おいちゃんやおばちゃんが「寅ったら」と言うたびに、私のことのように思えてシンパシーを感じてしまいます。それに、私が感じる日本人のやさしさが、寅さんの家族を通じてよくわかるのです。
先日も、渥美清の晩年の「男はつらいよ」を見て泣いたばかり。病気のことを共演者にも言わず演じたのだとか。彼の俳優魂にも心を打たれます。
私の住む神楽坂には、山田洋次監督が「男はつらいよ」の脚本を書くときに、定宿にしていた旅館「和可菜」があります。昨年、「パリジェンヌ流おしゃれな自分革命」(飛鳥新社)という本を書いたとき、私もここで執筆する=写真=ことに!
寅さんが生まれた旅館は、とても静かで日本的な情緒にあふれ、知的なエネルギーに満ちていました。
寅さんとはやっぱり縁がある! 私の中には寅さんが今でも生き続けているのです。