去る5月に行われたカンヌ映画祭。映画専門チャンネル「ムービープラス」の取材のため、私も行ってきました。あの興奮から3カ月、ドラが見た「生きたカンヌ」を3回に分けてお届けします。
特筆すべきは、グランプリに輝いた河瀬直美監督。日本人監督として、カンヌでの受賞は10年ぶりの快挙です。これ以外にも、日本の存在感を強く示した映画祭だったように思います。
映画祭60周年記念として、世界の名監督33組が各3分ずつ制作した「それぞれのシネマ」には、北野武監督が選ばれて参加しています。レッドカーペットを歩く「世界のキタノ」にたかれるフラッシュの多さといったら! ちょんまげ姿も話題を集めましたが、監督としての彼の人気を目の当たりにしました。
そして、作家性が強い作品を多く紹介する「監督週間」部門に選ばれたのは、松本人志監督の「大日本人」。私も出席した記者会見では、北野監督に勝ちたいというコメントも飛び出しました! 公式上映ではとても緊張した様子で、いつもとは違った彼の一面を見た感じ。映画は、そこかしこに今のニッポンらしさが感じられ、主人公に漂うメランコリー、コミカルな描写に政治的な風刺、私はずいぶん気に入りました。
日本でいちばん注目されたのは、スマップの木村拓哉と香取慎吾のカンヌ入りだった、なんて話もありますが、彼らの主演映画「HERO」と「西遊記」のパーティーでは、司会をしていた友人のフローラン・ダバディとつかの間の再会。カンヌでニッポンの熱を感じた日々でした。