25年前、当時のミッテラン大統領と鈴木善幸首相が、お互いの国に文化会館を設立することを決めました。それが今年で10周年を迎える「パリ日本文化会館」です。ここまで大規模な日本文化発信施設は、世界中でここだけ。
エッフェル塔近くのセーヌ川沿いというすてきな場所に立つ、ガラス張りのエレガントな建物。パリの中でも目立つ建造物の一つです。
先日、05年から2代目館長を務める中川正輝さんにインタビューしてきました。彼は元商社マン、民間人からの起用です。もっと企業から協力を得られるよう働きかけたいというコメントは、ビジネスマンとして活躍した彼らしいものでしょう。柔道を通じてフランス人との交流も長いのだとか。存在感に欠ける海外での日本の文化事業に、どんな手腕を発揮するのか注目したいところです。
「会館は日本のショーウインドーのようなもの」との言葉通り、能や茶道といった伝統文化はもちろん、広重の「名所江戸百景」、現代アートやマンガといったサブカルチャーなど、様々な角度から日本文化を紹介。10周年の今年は、小津安二郎の映画36作品すべてを上映して大盛況だったようです。
会館で上演された大駱駝艦(だいらくだかん)の舞踏公演を、友人を誘って私も見に行きました。うれしいことに観客はフランス人が多く、反応も上々。
「フランスは日本文化の良き理解者ですよ」と中川さん。これからは日本語事業にも力を入れていくそうです。
実は、私もパリと東京を行き来し、日仏の懸け橋づくりをするようになってちょうど10年。お互いのさらなる発展を祈って、乾杯!