公開中のフランス映画「ペルセポリス」。07年のカンヌ映画祭で、審査員賞を受賞しました。アニメ作品が賞を獲得したのは、なんと34年ぶりです。フランス本国で大ヒットを記録し、来月発表のアカデミー賞外国語映画賞のフランス代表作品にも選出されています。
これは、イラン出身の女性、マルジャン・サトラピ監督の自伝的作品で、彼女の描いたマンガが原作になっている白黒のアニメーション。主人公マルジの少女から大人へと成長していく過程が、混迷するイランの変遷とともに語られます。イラン情勢やイスラム原理主義について詳しくなくても、国境や政治的背景を超えて共感できるのは、誰もが経験する「自分らしく生きるための葛藤(葛藤)」を描いているから。
ユーモアと風刺が散りばめられた楽しい映画でもあります。民衆を取り締まる革命防衛隊に「走るのをやめなさい」と注意されるマルジ。なぜなら、お尻が揺れて、ひわいだから!
おばあさんとの関係も、私の心に染みました。マルジへの深い愛情が台詞(台詞)によく表れていて、しかも人生の指針ともなる名言。ブラジャーにジャスミンの花を忍ばせる、というチャーミングさもあるおばあさんなのです。
普段はアニメを見ない私も、カンヌで鑑賞し非常に感銘を受けました。昨年10月には、来日したサトラピ監督と東京日仏学院で対面=写真。
インタビューでの「監督という初めての仕事は、楽しみながらトライした」という言葉が印象的。いつでもチャレンジから始まるのですね。カトリーヌ・ドヌーブと、その娘キアラ・マストロヤンニが親子役で声の出演をしているのも話題です。ぜひ見てみて!