日本語には、フランス語や英語に翻訳できない言葉が色々あります。来日当時、何度辞書を引いても、よく意味が分からなかったのが「我慢」。
「我慢してね」と言われるたびに、「なぜ我慢しなければいけないのか」が理解できませんでした。様々な場面で耳にして、長く日本に住んだ今では、よく分かります。
そう、フランス人は我慢しない人種なのです! 例えば、レストランで注文と違う料理が来たときに、「いいわ、これで我慢するわ」とは絶対言いませんし、言いたいことをグッと我慢することはありません。
良くも悪くも、自分の要求や思ったことを口に出すのが当然という考え。納得できないことや理解できないことを、黙って見過ごすことはしないのがフランス人なのです。
我慢という言葉は、日本人の国民性をよく表しています。和を重んじるお国柄と言えばいいかしら。自分よりも属する集団のことを優先することで、我慢する場面が多くなるのでしょう。
この精神、島国でうまく生きていくための装置なのかもしれませんが、我慢のし過ぎは体に悪いですよね。自分の人生や健康を犠牲にしてまで我慢するのは、違うんじゃないかしら。
我慢しすぎの日本人は、もう少し自分や自分の意見を大切にしたほうがいいと思うし、我慢を知らないフランス人は、少しこの精神を見習ったほうがいいかもしれません。
最初は反発もしたこの言葉。今では私もフランス語で「GAMANしよう」と、よく使うようになって、フランスの家族や友人から「性格が穏やかになった」と言われるのです。