日本の食料自給率は40%だそうです。米国は119%、フランスは130%、ドイツ91%、イギリスが74%という数字から見ると、たいへん心細い実態です。それなのに学校給食やレストランから出る残飯の膨大な量には、誰でも「もったいない!」と思うでしょう。
折しもノーベル平和賞を受賞したケニア出身のワンガリ・マータイさんは、「もったいない」という日本の言葉に感銘し、世界に「もったいない」精神を広めてくださっています。
江戸しぐさでは、「もったいないから大事にしよう」という意味で、「もったい大事」という言葉を使っていました。もったいは「勿体」と書いて「態度や風格、またものの品位」などの意味があります。「もったいない」となると「不都合だ、ふとどきだ、恐れ多い、惜しい」となります。
江戸では(と言わなくとも昭和30年代ごろまでは)、一枚の浴衣でも大事に扱い、古くなれば赤ちゃんのおむつに、最後は縫ってぞうきんにしました。
食事の前には「大江戸のおかげさまで、今日も一日心と体にぬくもりの糧の頂けることをありがたく思いよくかみしめていただきます」とか、「お百姓さんありがとうございます」などと感謝の言葉を述べたようです。
不況対策の一つには「ゴミをださないこと」があげられたそうです。江戸人の習慣だった「もったい大事」の心掛けを、不況の折りこそ見直そうという提言だったのかもしれません。