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「ナイト・トーキョー・デイ」× プロダクション・マネジャー 古川実咲子さん
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日本で撮る洋画段取り
東京が舞台のスペイン映画だ。監督は「死ぬまでにしたい10のこと」「エレジー」などで知られる、イサベル・コイシェ。一昨年の秋、監督を含め、撮影監督や録音技師など9人が来日。そこに日本から助監督や照明、衣装といったスタッフが加わり、撮影は総勢約40人で行われた。
監督らと、日本スタッフの仲立ちをしたのが古川実咲子さん。スタッフ面接やロケ地選びの段取り、撮影予算の管理など、監督側の意向をまとめ、各担当とつないだ。
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ロケ地の一つ、「浅草花やしき」で |
撮影前。日本でロケハンチームが候補地を思案している頃、スペインの監督からメールが届く。「私は場所にうるさくないから、心配しないで」。だが、本作の出発点は数年前に監督が見た東京。「うるさくないなんてうそだ、と思いましたね」
主人公リュウ(菊地凛子(りんこ))には身寄りがない。魚市場で黙々と働く一方で、冷酷な殺し屋の顔も持つ。ある夜、殺害依頼を受け、標的の男(セルジ・ロペス)と接触したリュウは、彼に自分と同じ孤独のにおいを感じ、恋に落ちてしまう……。
台本にあったロケ地の設定は「ビルの谷間の墓地」「屋上にある自動車教習所」「人の多い場所」など。イメージは明確だが、「この街」という指定はなかった。国内で撮影する欧米資本の映像現場に携わって20年。「日本と言えば渋谷のスクランブル交差点、新宿のネオン街と思っている外国人監督は多い。コイシェ監督が何を一番求めているか考えた」。監督とは同性で同世代。親交を深めながら言葉の奥にある要望をつかみ、ロケハンチームに伝えた。
撮影は主に高円寺に下北沢、浅草の街で行われた。完成作を見て古川さんは思った。「恋する女の心情に寄り添った演出。監督はいわゆる東京ではなく、リュウが暮らす東京を撮りたかったんだ」。日本をたつ監督から「また日本で、同じスタッフで作品を撮りたい」と言われた。「うれしいですね」(河内奈々)