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現代アートの「着心地」は
8月1日から12日まで、旧「メンズ・ウエア銀座」の場所をかりて、新しいアートの試みがされるというので、オープニングにでかけた。
「団・Dans」と名づけられたアーティストとキュレーターの集合が企画した展覧会で、中心は麻生和子さん。アートへの造詣(ぞうけい)が深く、美術を愛する方である。キュレーターはポンピドーやゲッティなどの美術館で活躍していたクリスティーヌさんで、協力するアーティストは14人の現代作家。先日まで、私のギャラリーで企画展をしていた諸熊仁志さんも展示作家の一人である。
ユニークなのは、主催の「団・Dans」は自発的なボランティア集団で、営利目的ではないこと。作品は入札で販売するが、作品代を上回る部分は次の催しのためにプールされるという。「洋服店で、お客が服を選ぶのを楽しむように、展覧会を見に来る人が作品の一つ一つを楽しんで……」と挨拶(あいさつ)文にある。現代アートに気楽に接し、参加する楽しみを提案している。
日本では現代アートのマーケットはまだ未成熟。ほんのひと握りのスターを除いて、若いアーティストたちが作品を売るチャンスは少ない。「コンテンポラリー・アート」とは特殊な、難解な美術の一分野ではなく、単に同時代、現代のアートを指す言葉のはず。その中で質の良しあしを問い、共感できるかどうかを問えばよい。作品の意図や解説をきくよりも、まさに同展のサブ・タイトルのように「現代美術の着心地(きごこち)」を楽しむことが、なによりも自然なアートとのつきあい方だろう。
(ガレリア・グラフィカ)
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