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体験したのは川崎市にあるフリークライミング施設PUMP2号店。天井まで15メートルはある大空間の壁に、びっしりと色とりどりの貝のような物がくっついている。
「このホールドに手や足をかけ、決められたコースでてっぺんまで登るんです」とインストラクターの永見智恵さん。プラスチック製だが岩のような感触だ。コースは、足はどこに置いてもいいが、手は決められたホールド以外使ってはいけない。壁は一番緩くて「垂直」。のしかかる壁はもちろん、天井にもホールドがある。「あそこも登る(ぶらさがる?)のか」とあぜんとする。
周りは若者が多いが男性より女性が多いぐらいだ。小学生や、白髪のご婦人も見える。80歳を超える女性も会員にはいるそうだ。
腰と太ももにハーネスという安全具をつけ、ロープを結ぶ。ロープは天井近くの支点を通り、その一端を地上のパートナーが体に固定して落下に備える。靴は、摩擦の大きいゴム製のものを裸足で履く。とてもきつい。足裏の感覚が伝わりやすくするためだ。
準備ができた。どきどきしながら取り付く。渾身(こんしん)の力を込めて登るが、すぐに腕が震えてくる。怖いのではない。体重を支えきれないのだ。5メートルも登れず、やや壁がのしかかってきたところで落下。パートナーが持つロープにぶらーんとぶら下がる。衝撃や痛みはなく、むしろ心地よい感覚だ。
「初心者はつい腕で登ろうとします。筋力は足の方がずっと強いので、足の力で登ると楽です」と永見さん。上達すると、体をひねった力や体重移動で登ることができ、女性や子供でも、「スパイダー」と化すのだ。
フリークライミングは実際の岩山で始まったものだが、天候に左右されず、遠くまで行かずに練習できる人工施設が最近は増え、山を知らずに楽しむ人も多い。
さて、2回目。今度は難易度を下げ、足で登ることを意識する。下からのアドバイスを聞きながら、なんとかせり出した壁も突破。ついに頂上に着いた。夢中で登ったが、上から見下ろすとその高さにびっくり。我ながら「すごい!」と感激してしまう。
2回目の参加という川崎市の国府田勲さん(33)も、その達成感のとりこになっているという。「体力がいるかと不安だったんですが、頭を使いますね」と話す。
3回目。難度を上げてチャレンジしたが、10メートルほどで腕が役に立たなくなった。翌日は筋肉痛がひどかったが、肩こりが取れた気がした。あのゾクゾク感も忘れられない。一度登るとやみつきになりそうだ。
(田代 温)
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トップまで登り切ったときの達成感、すっきり感はなんともいえない。適度なスリルとともに、想像もできなかった場所に自分が立っていることに驚きすら感じる。
初心者はどうしても腕の力に頼ってしまうので、前腕部、特に内側が筋肉痛になる。私は翌日、ペットボトルすら持てなかった。
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(上)必要な用具はそう多くない。まずは安全を確保するハーネス(左)とクライミングシューズがあればいい。 (下)見上げたときはそうでもないが、上に登ったときの高度感は相当なもの。
【用意するもの】
とりあえず体験なら、動きやすい服装だけでよい。
◆PUMP1号店、2号店 埼玉県川口市の1号店(TEL048・225・2919)と川崎市多摩区の2号店(TEL044・930・6081)。ともに初心者向け体験クライミング教室あり(http://www.pump-climbing.com/home.html)。1号店は(土)(日)(祝)午後(一般4200円)。2号店は平日夜も(同3675円)。予約をした方がよい。(月)休み。
◆「フリークライミング」(1995円)、木村伸介・理恵編、山と渓谷社。気鋭のクライマー夫妻が、歴史、初歩から応用の技術、各地の岩場などを多彩に紹介。
◆「How to フリークライミング」(DVD、3675円)、茂垣敬太・榊原佑子出演、北山真監修。道具、準備体操、ホールドの持ち方や足の置き方などの基礎が映像で理解できる。
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