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2006.11.16(木)更新  楽しみ学 ことはじめ
楽しみ学 ことはじめ
お茶を試飲する受講生。クセの強い素材も組み合わせ次第で味が変わる=東京都港区高輪で(撮影・佐藤朗)
楽しみ学 ことはじめ
 中国では、古くから食事や茶に生薬を取り入れ、「薬膳(やくぜん)料理」「薬膳茶」として病気の予防と治療をしてきたという。東京・品川の漢方薬局「薬日本堂」が主宰する漢方スクールでは、「漢茶(かんちゃ)」と独自に名付けたブレンド法で、日本人の口に合う薬膳茶を紹介している。月ごとにテーマが変わる1日講座に参加した。
薬膳茶
体に気配り味に工夫
 教室では、後方の机にポットが置かれ、授業用の黄色いお茶が、こぽこぽと沸いていた。うっすらと漢方らしい香りを放っている。棚には漢方の素材が入った約150個のガラス瓶がズラリ。以前、旅行した中国で見た漢方薬局のイメージから、ハ虫類や昆虫が入っているのかと思ったが、中身は、ヨモギや柿の葉などの植物が主だった。ハ虫類や昆虫は、においや味が強く、他の素材とブレンドしても飲みにくいので、お茶にはあまり使っていないそうだ。
 この日は「美肌」効果が期待できるブレンドがテーマ。薬膳(やくぜん)の基礎と3種のレシピを、講義と試飲で学ぶ。参加者は、20〜60代の女性が約20人。真剣そのもので一心にメモを取っていた。全体の4割程度がリピーターだ。主婦や美容関連の職業の人、モデルなどが受講しているという。その目的も、家庭で楽しむため、カフェ開業を目指して、体質改善など様々だ。元化粧品会社研究員で受講歴1年の稲田仁美さん(33)は、「日常の食事や飲み物による体質改善が病気を防ぐという考え方に共感した。体調が良くなるにつれ、家族や友人にも伝えたくなり、どんどんのめりこんでいる」と話す。
 漢茶を考案しているのは、中国留学時に薬膳と出会い、勉強を始めたという赤松陽子さん(34)。2年半前、東京・表参道の中国茶専門店で開いた講習会が好評だったことから、勤め先である同薬局の漢方スクールでも開講した。
 「苦い、おいしくないというイメージの薬膳茶を日本人の口に合わせて改良したことも喜ばれる一因」と赤松さん。生薬の中には、日本人の味覚に合わない風味を持つものがある。例えばアブラナ科の植物の根、板藍根(ばんらんこん)。風邪の予防効果があり、中国人家庭では日常的に使われているというが、煎(せん)じただけでは「アクが強いトウモロコシのような、こもったにおい」がして口に合わない日本人が多い。そこで、乾燥したシソの葉をブレンドしたところ、飲みやすいと喜ばれたという。気軽に楽しめるように、高価だったり手に入りにくかったりする材料の代替品や購入場所もアドバイスする。美肌効果のある生薬「阿膠(あきょう)(ロバなどの皮の煮こごり)」は、効果は落ちるが葛(くず)で代用できるという。前者は漢方薬局で60グラム約2000円、後者はスーパーで同約500円。予算に合わせて楽しめそうだ。
 劇的な変化を期待しがちだが、あくまでもお茶。効果は少しずつ表れるので、病気の予防や健康維持を目的に飲んで欲しいという。
 帰宅後、さっそく作ってみた。味を再現できたのがうれしく、もっと学びたくなった。
(高田舞)
悦楽  毎月のテーマが魅力的。材料さえそろえば、教室で習った本格的な薬膳茶を自宅で再現できる。飲みやすいので、家族の評判も上々。

悦楽  素材の中には、妊娠中や体質によって避けるべきものがあるそう。また、飲むのは朝晩2杯くらいが目安。欲張らずに楽しんで。


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 (写真上) 教室に並ぶ生薬の瓶
 (写真下) 「美髪ブレンド茶」とその材料
【用意するもの】
 ノートと筆記用具。

 薬日本堂 漢方スクール 東京都港区高輪3丁目(品川駅、TEL03・3280・2005、http://www.nihondo.co.jp)。漢茶は、月1〜2回開講される1時間半の「ブレンド茶」講座で学べる。11月24日(金)午後2時半、テーマは「血液の巡り」。12月22日(金)午後2時半、「冷え」。1回3000円(教材費、茶菓子代込み)。要予約。生薬などの販売、漢方相談(午前11時〜午後8時)、レストラン(11時半〜2時、6時〜11時、(日)休み)を併設。

 中国薬膳料理 銀座 星福(シンフウ) 本店 東京・銀座6丁目のかねまつビル6階(TEL03・3289・4245、http://www.xingfu.co.jp)。本格薬膳料理の店。午前11時〜午後3時、5時半〜10時((土)(日)(祝)は午前11時〜午後8時半)。コースは2人以上で注文、昼3675円から、夜7350円から(サービス料別)。疲労回復などが期待できるというオリジナルのお茶「薬膳煎湯」は通信販売も(50グラム1575円、送料別)。

 お部屋で「薬膳カフェ」――からだにやさしい!スイーツ&ドリンク64 七沢なおみ・アトリエ ヴィ著、祥伝社、1365円。身近な素材を使う薬膳レシピ集。お茶のほかスイーツ、スープなど全64種。


(2006年11月16日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

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