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ビーカー、スポイト、金属製のさじ……。化学の実験かと思いそうな道具類を、すべてエタノールで消毒すると、授業が始まった。
初めに作ったのはリップクリーム。ミツロウ、オリーブ油、ホホバ油などを小さなビーカーに正確に量り入れる。あとは湯せんにかけ、容器に注いで冷ますだけ。作業時間はほんの15分程度だ。先生のアドバイスで数滴のバニラエッセンスを加えたら、ふんわりといい香りに。使うたびに幸せな気分になる1品が出来上がった。
風呂好きな私は、シュワシュワと泡の出る入浴剤の作り方も教わった。重曹やクエン酸などの材料を、さじで10分ほど混ぜ合わせる。さすがに手が疲れたが、これを球形の製氷器に取り分ければ作業はおしまい。1日乾燥させて製氷器から取り出すと、きれいなまん丸の入浴剤になっていた。
講師の鳥倉美緒さん(47)は、様々な化粧品を試しても肌がきれいにならず悩んでいたところ、5年前に手作り化粧品に出合ったという。薬剤師で化粧品の研究開発に携わる茅沼順子さん(50)から、専門知識や製作技術を学んだ。今では基礎化粧品やメークアップ用品、歯磨き粉やシャンプーまで、日用化粧品はほとんど自作。満足して使っているというだけあり、透明感のある鳥倉先生の肌に、思わず見とれた。
メークアップ用品も作ってみようと、液体ファンデーションにも挑戦。材料を乳鉢へ入れて乳棒で混ぜ合わせる。次に、赤、黄、黒と3色ある酸化鉄を加え、自分の肌色に合うよう粉の色を調整する。少しずつ加えるのがコツだという。
5分ほど混ぜ続けて粉が均一な肌色になったら、精製水を加える。ゴムべらでなじませると、次第に市販のファンデーションのようになった。オレンジがかった色とトロリとした質感は、サラダにかけるドレッシングのよう。
完成品を5ミリリットルの保存容器8本にスポイトで取り分け、ふたをしめる。製造月日を記したラベルをはって、開封前は冷凍で約1年、開封後は冷蔵で1週間保存可能。生鮮食品のような取り扱いだが、冬なら開封後でも常温で大丈夫だそうだ。
自作ファンデーションを使い始めて1カ月。質感がサラッとしているので違和感なく付け続けている。良質な素材を使えば安心感もあるし、何より「自分で作った」と満足感を持って毎日使うのは楽しい。
保湿クリームや口紅、チークなども同じ要領で簡単に作れるという。我が家の冷蔵庫に、専用の保存スペースが拡大しそうだ。
(板倉 亜紀子)
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作り方がシンプルで時間もかからないので、材料と道具さえあれば自宅でもすぐにできる。オリジナルの色や質感を試す楽しみも。
防腐剤を含まないので早めに使い切る。肌に合うかどうかは個人差があるので、人には譲らずあくまで自分用に。売ることは薬事法で規制されているので注意。
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(写真上)カラフルなメークアップ化粧品も作れる (写真下)実技前の講義では理論を学ぶ
【用意するもの】
筆記用具、エプロン
◆マエストリア 東京都港区南青山2丁目(青山一丁目駅、TEL03・3405・8772、http://www.maestria.jp)。「1DAYレッスン」保湿ローション、リップクリームなど9種類から選べる。2100円。材料費は1575円から(内容により料金が異なる)。全15回の基礎講座、専門的に学ぶ応用講座も。詳細は問い合わせを。
◆健康美館リュヌグート さいたま市大宮区桜木町1丁目(大宮駅、TEL080・1144・9592、http://lune-goutte.com)。
▼手作りコスメ教室=1月11日、18日、25日の(木)午後2時。自分の肌に合わせて1回で2〜3品を作る。各回2000円(材料費込み)。
▼スペシャルコスメ教室=19日(金)午前10時〜午後1時、27日(土)午後2時〜5時。1回で基礎化粧品からメークアップ化粧品までを作る。各回5000円(材料費込み)。
◆「心と肌にやさしい手作りコスメ生活」 双葉社、1470円。ニュージーランド在住の矢野あずささんが、自宅で簡単に作れるレシピを紹介。
◆「お風呂で自然エステ」 祥伝社、1365円。手作りせっけんに関する著書も多い小幡有樹子さんが考案した、ヘアケア商品やジェルパックなど64品。
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