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2005.3.9(水)更新  新 百名山
  両神山(1723m 埼玉県)   難所越えて広がる展望
両神山
  両神村の出原から両神山を望む。
 全日本写真連盟・新井靖雄さん(埼玉県秩父市)撮影

【交通】日向大谷口周辺には村営無料駐車場あり(約50台)。
 
 登山にかかわり、健筆をふるわれている打田^一(えいいち)氏の「埼玉県の山」で、最初に取り上げられているのが両神山(りょうかみさん)。知る人ぞ知る日本百名山だ。付近の百名山として雲取山、甲武信ケ岳(こぶしがたけ)があるが、こちらの紹介は9番目、11番目。しかも、両神山だけが(1)表参道(2)八丁尾根(3)尾ノ内沢道と、3コースも取り上げられている。

 (1)には「鋸歯(のこぎりば)状の山容が目を引く、埼玉を代表する名山」と書かれている。まったく同感。ぼくが新日本百名山とした理由もそれだ。(2)には「連なる岩峰を鎖で越えるハードな岩稜(りょう)縦走」、(3)には「沢沿いに登る、講中登山で栄えた難コース」とある。両神山は一般コースとされる表参道でも鎖場が出てくる。そこは並のレベルでもクリアできるが、他は「難コース」。敬遠した方が無難だ。

 10年以上前の冬、時々、ぼくのハイキング教室に参加されていたAさんのご主人から連絡があった。「妻がきのう亡くなりました。八丁尾根の下りで氷に足を取られての滑落でした」。淡々とした口調での訃報(ふほう)であった。いつだったか、山へのバスの中で、Aさんは「私、アル中なんです」と自己紹介、車内をギョッとさせた。「アル中というのは歩き中毒のことです」と続いた言葉に、みんな大爆笑。ちゃめっ気たっぷり、それでいて用心深かったAさんが真冬に八丁尾根を下るなんて信じられなかった。

 表参道登山口は日向大谷。西武秩父駅前から小鹿野町役場乗り換えで日向大谷口までバス。日向大谷までは車道を歩いて30分だ。登山道はよく踏まれている。路傍には石仏があり、信仰登山が盛んだった頃をしのばせる。登山口から2時間半で清滝小屋に到着する。体力に自信のない人は小屋で一泊する2日行程のプランがお薦めだ。

 小屋から1時間で両神神社。神社から50分、直下の岩場を登り切れば、二等三角点の待つ両神山頂上、1723メートルだ。展望は360度。秩父市、武甲山から奥秩父連山、八ケ岳、噴煙を上げる浅間山、遠く北アルプスも望める。下山は、往路をゆっくり戻り日向大谷まで3時間20分。お楽しみの温泉は、両神村役場の近くに「両神温泉薬師の湯」がある。登山適期としてのお薦めはアカヤシオ咲く5月上旬〜中旬、岩稜が紅葉に燃える10月中旬〜11月上旬である。

 周辺情報

両神神社春祭り
 4月18日(月)、午前10時〜午後3時ごろ、埼玉県両神村の日向大谷登山口、両神神社里宮(西武秩父駅からバス)。午前11時から両神山の開山式。柏沢神楽保存会による神楽の披露なども。問い合わせは村観光推進課(0494・79・1100)。

芝桜まつり
 4月16日(土)、17日(日)、午前10時〜午後4時、埼玉県秩父市大宮の羊山公園(西武秩父駅)。1万4500平方メートルの「芝桜の丘」で、11種類、約30万株のシバザクラが観賞できる(4月中旬〜5月上旬まで)。特産品の販売、秩父屋台ばやしなどの郷土芸能の披露、ステージイベントなど。番場町の秩父神社(秩父駅)周辺では、秩父銘仙の着物をまとった地元の小・中学生によるファッションショーなども。シバザクラ開花中は市内で様々なイベントが行われる。問い合わせは実行委(0494・25・5209)。

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