三瓶山(さんべさん)は島根県の山。鳥取県の大山(だいせん)と並ぶ山陰の名山だ。JR山陰線大田市駅南東約15キロに位置している。三瓶山は最高峰の男(お)三瓶山で標高1126メートルだ。
トロイデ型の火山。山頂部は男三瓶山から女(め)三瓶山、太平山(たいへいざん)、孫(まご)三瓶山、子(こ)三瓶山が旧火口の室の内をぐるりと囲むように連なっている。
「大山とともに島根半島を引っ張ってきてつないだ杭(くい)が三瓶山」と「出雲国風土記」の国引き説話に紹介されているくらいの歴史がある山。近くには世界遺産登録申請中の石見(いわみ)銀山もある。
この5月、知人の山好きが1泊2日のバスツアーで三瓶山登山を計画してくれた。21日朝、米子駅前をスタート、1日目は石見銀山の見学をした。宿は三瓶温泉街にある国民宿舎さんべ荘。ほどよくかいた汗を温泉で気分よく流す。
翌22日、西の原、定めの松までバスで送ってもらう。気持ちのいい芝草の原で準備体操を済ませ、最高点めざして一歩踏み出す。
牛がのんびり草をはんでいる牧場を抜けると、登りにかかる。トロイデ型、つまり鐘状なので高度を上げるにつれ、傾斜が急になる。いつものようにゆっくり歩幅を小さく、息が切れないように足を上げていく。やがて傾斜が緩やかになりホッとする。横長にひろがった男三瓶山の頂上が目に入ってきた。ひとがんばりで頂上に立つ。還暦記念チャレンジ34山目が足下になった。
頂上の北端に立つと眼下に北の原、その向こうに日本海と島根半島が望める。高さは1000メートル足らずだが、高度感は第一級だ。南東方面に急に下って登り返せば女三瓶山、南に向かって下り、ゆるゆると登り返せば大平山、南から西へ弧を描く山稜(りょう)をたどってひと登りすると孫三瓶山の頂上。目の前に男三瓶山が存在を誇示するようにそびえている。行く手には最後の一峰、子三瓶山が立ちふさがるが、日程の都合で登山を断念した。
定めの松からゆっくり登って3時間、男三瓶山に立ったらゆっくり下って1時30分の北の原へのコースがお薦めだ。三瓶自然館や埋没林の見学が楽しい。
登山に自信のない方には、石見銀山、三瓶温泉、自然歩道を組み合わせて島根県の旅を楽しんでみたらいかがだろうか。