山田洋次監督の「母べえ」は、戦争という暗い時代にあっても、希望と明るさを忘れずに生きた家族の姿を哀愁込めて描く。
昭和15年、東京。野上佳代(吉永小百合)の夫が、治安維持法違反で投獄される。浅野は彼を恩師と慕い、残された家族に寄り添う青年「山ちゃん」を演じる。玄関に頭をぶつけたり、正座で足がしびれて転んだり。真面目だがおっちょこちょいで、皆の笑いを誘うユーモラスな役柄だ。
佳代に淡い思いを抱いてひたむきに生きた「山ちゃん」は、いままでの寡黙な役柄とはまったく違う。「殺し屋が向いている」自分に「山ちゃん」のような役柄がくるとは思いもしなかったが、「寅さん」が好きでいつか山田監督の作品に出たいと思っていたので、とてもうれしかったという。「観客がどんな風に見てくれるのか楽しみ」と、演技の幅が広がったことに自信をもったようだ。
自身はおしゃべり好きでミーハーという。小さい頃は漫画家やスノーボーダーなど、とにかく有名人になりたかった。父のすすめで俳優になったが、好きな時に遊べず好きな髪型もできず、思い悩んだ時期もあった。現在は音楽やイラスト制作、ファッションデザインなども行う多才ぶり。「これからも僕にしかできないことを徹底的にやっていきたい」。演技に限らず、表現することが好きだという気持ちが伝わってきた。
(福 アニー)
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26日(土)から全国松竹系で公開
右は共演の檀れい
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