一年一年強く生きる
今年は、3月に父が他界したこともあって、「生死」を考えさせられる一年だった。4年間「要介護5」の生活だった父。めったに見舞いに行けなかったにもかかわらず、私の目の前で息を引き取った。呼吸や心拍数が表示される機械の数字が「0」になる瞬間を目の当たりにした。分かっていたけれど、人の命があっけないことを思い知らされた。みとっただけに「何か言いたかったことがあったかな」とつい気になる。
ある男性の話。彼はプロボクサーを目指していた。そんな時に事故で九死に一生を得て、宗教家になった。そんな彼のところに相談に来たのがエイズ患者の女性。彼女は様々な理由が重なって非行に走り、自暴自棄になった結果、病を患った。そんな彼女が彼に「SMAPのコンサートに行きたい」と言い、彼はそれを実行した。よほどうれしかったのか、彼女は亡くなる前に「コンサートに連れて行ってくれて、ありがとう。生まれ変わったら、まじめに生きるからね」と言い残したらしい。
ある相談番組に出演した時の話。その相談者の悩みは、自分が他界した場合の相続税のこと。不動産をのこすことになり、残された家族が税金を払えないという心配ならまだ分かる。そうではなくのこす現金と株券の心配ばかり。「お金を持って死ねないから、税金を払えばいいのに。そんな心配より、自分や他人を幸せにする使い方をすればいいのにな」。正直、そう思った。
年末になると喪中のはがきが来る。私の年代になると、年々増える。「あの人も家族を亡くされたんだ」としんみりする。そして思うこと。誰もが絶対に死ぬ。やっぱり生きていることにしっかり意味を持たせて、後悔しない生き方をしたい。たくさんの人といっぱい笑って、ステキな思い出をたくさん作りたい。来年も、どんどん動くぞ!
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| 題字・イラスト ながた かず |