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2008.5.8(木)更新  大谷由里子のココロの元気

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  親心は巡り巡って・・・

 今年の4月から大学生になった娘。小学校の時には、クラスの女の子全員に嫌われたらしく、「学校に行くのが嫌」と、大泣き。「よっしゃ、だったら行かなくていい。ママと世界を旅するぞ」「いつ、帰ってくるの?」「どうせ、学校に行かないなら、心配することないやん」「……」。しばらくしたら、「やっぱり、学校に行くわ」。ほっとした。

 中学生になって、バレーボール部の活動に燃えていると思ったら、椎間板(ついかんばん)ヘルニアに。「痛い、痛い」と、苦しむ娘に何もできず。つい甘えさせると携帯電話代が数万円に。深夜まで、電話をこそこそかけている娘にブチ切れて電話を壊したら、口をきいてくれなくなった。そんな娘を立ち直らせてくれたのは、かつて悪さばかりしていたらしい私のセミナーの受講生たち。「俺らも、お母さん悲しませたから分かるけど『自分が悪い』と思ったら、素直になるのも大切やで」と言ってくれた。娘は、彼らに言われて妙に納得したらしい。

 高校生になり、友達が泊まりに来た時には、部屋から缶チューハイの空き缶。「お酒飲んだやろ!」と、またブチ切れたら、「それ、甘くて飲みやすいよ」。そういう問題じゃない。「なんで言うことを聞いてくれないんだ」。イライラしていると、「あんたの娘だからでしょ」と私の母。確かにそうかも。

 生まれた時は、「スクスク育ってくれたらそれでいい」と、思っていたけれど、問題が起きるたびに、正直、泣きたくなることばかり。でも、たまに素直に、「ありがとう」なんて言われると、「いい娘だよなあ」と、ジーン。きっと、これからもいろいろあるだろうし、けんかもするだろう。でも、「私の娘だから、しゃあないか」と開き直るしかないか。友達が言った。「子どもって、何歳になっても悩みと心配は尽きないね」。きっと私の母も、そう思っているんだろうなあ。

題字・イラスト ながた かず

 大谷由里子/1963年、奈良県生まれ。吉本興業マネージャーを経て、人材活性プロデューサー。「笑い」を取り入れた人材育成が話題に。
 
(2008年5月8日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)
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