素直に受け止める
リストラ、事故、大切な人の死、失恋、別れなど、生きていたらイヤというほどつらいことに遭遇する。そんな時に大切なのは、「受け止める」ということ。結局のところ、目の前に起こっていることは、起こっていること。素直に受け止めて、「これからどうするか」「今から何ができるか」という発想ができるかどうかが大切。そして、それを普段から意識しておくことも。
私はこの話をいつも研修でしている。そんなある日、1人の男性から手紙をもらった。「大谷さんの話を聞いても、新婚で幸せいっぱいの僕には、まったくピンときませんでした。ところが、それから1年。まさか、自分の子どもが超未熟児で生まれ、これから先、ちゃんと育つかどうかわからないなんてことが起こるとは、思っていませんでした。でも、そんな時に浮かんだのが大谷さんの言葉でした。夫婦で、『とにかく受け止めよう』と話しました。今、本当にしんどいことばかりです。でも、現状を受け止めて、可能性を信じて、できることをやっていきます」
涙が止まらなかった。こんな時、私は彼のために何もしてあげられない。でも、彼が「受け止めて、前向きに生きてくれる」きっかけになったことで、自分がやっていることに、意味をもらった気がした。
私にその言葉を教えてくれた社長が言った。「うちの社員が、暴力団関係者の自動車と事故を起こしたんだよ。しかも、うちが100%悪かった。『もう、あかん!』と思ったけれど、『そや、起こったことは起こったことや』と。事実を受け止めて、保険会社と相談して、前向きに対応した。そしたら、何とか丸く収まったわ」
目の前で起こったことを受け止めて、対策を考える。本当にどうしようもない時こそ、ちょっと一息ついて考えれば、可能性が見えてくる。
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| 題字・イラスト ながた かず |