桜の開花予想が天気予報で話題になっていた頃に、仕事でタイに行っていました。東京を出発した時点では、まだ蕾(つぼみ)。でも、桜の木が何となく全体的にピンク色に霞(かすみ)がかって見えるような状態だったので、空港に向かう車の中で「帰ってきたら満開かもしれませんね」と話していました。案の定、帰国した日には、ちょうど見ごろを迎えていました。
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タイでは、至る所にランの花が飾られていました。ホテルの部屋、館内や庭園、スパルーム。レストランで頼んだグレープフルーツジュースのグラスの縁にも。異なった種類の華麗なランでいっぱい。それはそれは、とてもリッチな気分でした。
しかし空港からの帰り、車窓から見える満開の桜に迎えられると不思議と心が落ち着いたのでした。私が日本にいない間に咲いたので、美しさが、より際だったようでした。そこに和の心を感じ、「日本に帰ってきたんだなぁ」と改めて感じました。
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それにしても、桜の散る姿はどうしてあんなに切ないのでしょうね。それについてはトラウマが。
小学生の頃、学校の帰り道、はらはらと散る桜の花びらを、帽子ですくい集めていました。きれいな花びらを手にした喜びもつかの間、それを見ていた同級生の男の子がこう言い放ちました。「桜すくいおばはん!」。「何を言っているんだか」と、しばらく歩きましたが、時間がたつにつれて、その言葉に深く傷ついている自分を感じ、花びらを捨てた私。散りゆく桜を見ると、その時のことがよみがえります。