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うふふナチュラルライフ

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減り続ける子供たちの自然体験    

    環境教育の可能性に期待したい

イラスト・さかいひろこ
 兵庫県西宮市は、背後に六甲山を、眼前には海を臨む自然環境に恵まれた都市だ。ここが、日本で初めての環境学習都市を目指し活動を開始した。

 子供たちがどうしたら自然と触れ合えるか。簡単なようで難しいテーマだ。日本は世界的に見ても自然豊かでありながら、高度成長期を境に、子供たちが自然体験をする機会は減り続けているという。私自身、昭和37年生まれであり、子供の頃の記憶には、わずかに残っていた林や田んぼが、どんどん住宅や工場に変わっていく様子が刻まれている。ダンプカーが轟音(ごうおん)とどろかせ、埃(ほこり)の向こうに遠ざかっていった。近所の川はすでにコンクリートで固められ、危ないから近寄ってはダメと大人から注意された。

 そんな環境を心配した両親は、夏休みごとに私を田舎に連れて行ってくれ、そこで初めて川遊びを体験し、すばしっこく泳ぐ魚を目の当たりにした。魚屋さんに並んでいるのとは目の輝きが違う本当に生きている鮎(あゆ)だった。

 その日、夕飯を食べに行った旅館でお膳(ぜん)に乗った鮎の塩焼きを見たときは、ショックで2時間泣き通した。「お魚が死んじゃったあ〜〜〜」。この時私は、魚は食べ物ではなく命あるものだと実感した。

 たわいない子供時代の、さまざまな自然体験の記憶が、その後、大人になって生きる目的を失いそうになったとき、私に新たな道を示してくれた。田舎暮らしを決心したのも、野山を力いっぱい駆け回った自分を覚えていたからだ。あの瞬間、私は本当に幸せだった。

 文字では教えられない命の力を体験によって伝えることができたら。環境教育の可能性に期待したい。

(タレント・エッセイスト)

(2003年1月15日朝日新聞東京本社夕刊のマリオン紙面から)

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