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うふふナチュラルライフ

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寒くても元気な小鳥たちを見て    

    確かに存在する自然の誇りを思う

イラスト・さかいひろこ
 今朝も寒かったのに、家の前の雑木林には夜明けからたくさんの小鳥たちが集まっている。みんなとても元気だ。いつも不思議に思うのだが、あの小さな体で身も凍るような夜をどうやって乗り越えているのだろう。昨夜だって吹雪だったのに。

 数十センチ積もった雪をかいて畑の大根を掘り起こすと、私の指など先がすぐ真っ赤になって痛くてしょうがない。手を口の所に持っていってハ〜ハ〜息を吹きかけ温める。しもやけにならないように、夜は温泉でほっとする。でも小鳥たち、特に小柄なエナガは、ふっくらふくらませた羽毛の分を差し引いたら、胴回りは私の親指ほどしかないだろうに、凍えるそぶりなど少しも見せず、長い足でクヌギの枝につかまり、サーカスのように逆さまにぶら下がって遊んでいる(彼らはこの遊びを特に気に入っているようだ)。それにひきかえ、家の中でも着膨れしれいる私ってなんなのかしら。

 変な話だが、こういうとき私は自分が人間なのだなあということを実感する。いくら自然が好きでも、けっして野生の生き物のようには振る舞えない肉体。小鳥たちがいる雑木林はすぐ目の前にあっても、私との間には見えない境界線が引いてあるのだと。この感覚を受け入れるまで実は少々時間がいった。一体になりながら、なってはならない部分もあるというのは、どことなく疎外されているみたいな気がしたからだ。

 今ではそれが“自然の誇り”というものだと思っている。月光が雪に反射して青く光る真夜中、こっそり家を抜け出して1人散歩した時、暗い森の中で見えない大きな物の存在を感じた。小さな小鳥の中にも確かにそれはある。

(タレント・エッセイスト)

(2003年1月29日朝日新聞東京本社夕刊のマリオン紙面から)

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