歌舞伎の公演中のこと。毎日決まって出前を頼んでいたのがピータンとチャーハン。そして、片岡亀蔵さんから付けられたあだ名が「ピータン」です。
というように、最近どころか、いつも気になっているのはピータン、そうアヒルの卵です。これさえあれば、何杯でもご飯がいける。毎日毎食だって飽きることがないくらい大好きなんです。だから、中華料理店を選ぶときの条件はピータンがあること。しかも同じピータンでも、豆腐の上に載っている、ピータン豆腐じゃダメなんです。もし、それしかなかったら、店を出て別の所を探します。
身が引き締まったものに、しょうゆと酢をかけていただくのがいつもの食べ方。最近は半熟みたいなのもおいしいと思うようになりました。白髪ネギやショウガが乗っているのはいいけど、甘いタレがかかっているのはどうしても許せない。やっぱり素材で勝負でしょう!
色々食べたけど、一番おいしかったのは東京・麻布の高級中華店「登龍」。高級店でもおいしいと思わない店もあるけど、ここのピータンは絶品です。公演が終わった自分へのご褒美として出前を頼んだこともありました。もしお金があったら毎日でも行きたい。
あー、なんか思い出してたら、食べたくなってきちゃった。
(歌舞伎俳優)
(2006年6月8日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)