固い話になります。
テレビはバラエティーばかり、新聞も重箱の隅をつつくように読まないと、世界や日本の現状が分かりにくいのが気になります。
憲法9条の事(こと)でも「もう二度と戦争は嫌だ」と戦争を体験された世代の方々の護憲に向ける真摯(しんし)さに比べて、若者からのムーブメントがあまり感じられないのも気になります。
コンピューターも普及して情報社会の発達と言われながら、日常生活で触れられる情報の乏しさはどうした事でしょう?
神経質な位(くらい)にアンテナを張ってないと、物騒な気配すら感じる事なんて出来ません。
役者は政治、宗教、野球の話には首を突っ込まない方が身の為(ため)だなんて風にも言われます。
日本には物事の核心をあからさまには話さず、それをおもんぱかるという美しい文化があります。
でも、そんな事も言ってられないぞ、と切実に感じています。
「あら、あの人、政治的……」。そんな色眼鏡なしに、みんなが当たり前に、色んな問題を普段の会話でフランクに言い合える、そんな雰囲気になったらと思います。
義務じゃなく権利なんだと、主張の強いフランス人が、ちょっと羨(うらや)ましいです。
〈女優〉
(2006年6月22日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)