この秋、「高嶋ちさ子 12人のヴァイオリニスト」プロジェクトが動き始めました。
ヒントは女子十二楽坊とベルリン・フィル12人のチェリストたち。両方のいいとこどり……というのは半分冗談で、本当のところはずっと自分のオーケストラが作りたかったのです。しかし大編成のオーケストラを作るのはさすがに無理かもとあきらめかけていた時、ベルリン・フィルのバイオリンアンサンブルと共演。初めて体験する、時に神々しく、時に激しく、そして甘くせつない音が私を虜(とりこ)にしたのでした。
オーディションで百人以上のバイオリニストや音大生からメンバーを選びました。もちろん女子限定で年齢は20〜26歳と私と一回り以上も違う子ばかり。クラシック曲の演奏では全く年の差を感じないのですが、「松田聖子メドレー」を弾いた時、私はすべての曲に思い入れがあるのに対し、みんなは無反応。そりゃそうです、生まれる前の曲だったりするわけなんですから。
ビジュアルも大事! とあつらえた揃(そろ)いのドレスには思わず「まさにザ・ピーナッツだね」。あわてて「知ってるわけないよね?」と付け加えると、「ピーナッツぐらい誰でも知ってますよ」。心の中で「あんたの言ってるのは落花生だろ」と思ったのでした。
この年の差をマイナスにとらえず、幅広い年代のお客様に対応できるメンバーということで、プラスに考えていこうと思っています。こうご期待!
〈バイオリニスト〉
(2006年10月26日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)