私の未来……、それは元気な老後。なんて言ってみても、幸いな事に役者という仕事は定年がありません。だから「ここから老後」という区切りがありません。年をとっても、どの年代でも、その年齢なりの需要があります。演じる役柄は経て来た年月が多い分、どんどん深くなり、人生の機微があれこれ難しく複雑にもなり、だから演じる事がますます面白くなる訳です。ヤッホォ〜で、あります。明るい未来なのです。
大切に愉快に年を重ねていきたいものです。若者でないと自覚してからの気持ちの若さこそ、人生の醍醐味(だいごみ)かもしれません。もうピチピチじゃないお肌を生き生き輝かせチャーミングなシワを刻んで、味のある笑顔をたたえていたい。でも年々せっかちになって、バタバタいつも忙しがってる昨今、未来の自分は、もうちょっとゆったり、のんびりしていて欲しいなぁ〜。が、根っからの性分が、そう簡単に変わるとは思えず、体力や気力の限界を超えて頑張ってしまいそうな自分が少し心配です。未来なんて先の話じゃなくて、もうペース配分を考えないといけないのかもしれません。
こんな自省の機会も与えてくれたこのコラム。今回でおしまいなのがとても残念です。
日本の未来、環境の未来、心配事は尽きませんが、それらの事も明るい方へ向かっていきますよう。
〈女優〉
(2007年3月22日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)