自分の手足だけで岩壁を登るフリークライミング。その中でも比較的低い5メートル弱の壁を、安全ロープをつけずに登るスポーツが「ボルダリング」だ。河原などにある高さ3〜5メートルの岩(ボルダー)を登ることから、名付けられている。
ボルダリング競技はヨーロッパで盛んで、世界大会は1998年に始まった。競技会では、人工の壁に設置された大小さまざまなホールド(手や足をのせる突起)をつかんで登っていく。
選手は、自分が登る前にほかの選手が登る様子を見ることができない。開始と同時にホールドの位置を頭に入れ、登り方を考えてスタートする。知力も問われるスポーツだ。
途中で落ちずに両手でゴールのホールドをつかめると「完登」となり、競技会では4〜6個の壁をいくつ完登できるかを競う。一つの壁には5分程度の制限時間があり、時間内なら完登するまで何度も挑戦できるが、より少ない回数で登るほうが優位になる。「この壁は登れない」と思ったら、登らずに休憩時間を多くして次の壁に備えるなど、決断力も欠かせない。
クライミングには屈強な男性がぐいぐいと登るイメージがあるが、腕や指の力、瞬発力だけでなく、不安定な体勢で体を移動させていくバランス感覚も必要になる。最近では、シェイプアップ効果を期待して、女性の愛好者も増えているという。
横浜市内の専用施設で週末にボルダリングを楽しむ有田かおりさん(28)は、「先週は届かなかったホールドをつかめたり、突然登り方をひらめいたりして、手と足で体をうまく動かせるようになるのが楽しい」と、魅力を話す。
08年のおおいた国体から、山岳部門の競技種目にボルダリングが加わる。
問い合わせは日本山岳協会(TEL03・3481・2396、http://www.jma-sangaku.or.jp)。