回転する2本のロープを、目にもとまらぬ速さで跳び続けたり、ある時は跳びながら、音楽に合わせて踊るように体を動かし、ひらりと宙を舞ったり。長縄跳びにアクロバティックな技やブレークダンスのような軽快な動きを盛り込んだダブルダッチは「見せるスポーツ」だ。
300年以上前、アメリカに入植したオランダ人がやっていた縄跳びが発祥と言われる。その後、1973年、ニューヨークの婦人警官がハーレムの子どもたちの非行を防ぐのにうってつけと考え、競技としてルールを整備。現在は毎年世界選手権も行われ、全米で人気スポーツの一つになっている。
基本の動作は2人のターナー(回し手)が両手に持った2本のロープを交差するように回し、1人〜3人程度のジャンパーがその中に入る。速く跳び回数を競う「スピード」、決められた演技を行う「規定」など四つの種目があるが、花形は自由な演技と音楽を融合させた「フュージョン」。リズム感やバランス感覚、持久力といったスポーツの基本要素に、演技を創造し、表現する楽しさも加わる。
日本には90年代に紹介され、現在の競技人口はおよそ3万5千人。中心は10〜20代の若者だが、学校ぐるみで取り組む小学生からママさんグループまで世代は幅広く、都内では週末になると駒沢公園などに愛好者が集っている。毎年、東京や神戸などで講習会兼競技会が行われ、ここ数年は日本人チームが世界大会で優勝するなど実力は世界でもトップレベルにある。
「メンバーのほとんどが入学式で見たデモンストレーションにあこがれて始めています。見た人に楽しんでもらう技の構成を考えて、チームの呼吸がぴったりあった演技ができたときが最高」。世界チャンピオンを輩出する創立10年の日本体育大ダブルダッチサークル「乱縄」副主将の山田夏未さん(22)は魅力をそう話す。
問い合わせは日本ダブルダッチ協会(TEL03・3502・8778、http://jdda.jp)。